南極の大規模棚氷、温暖化で崩壊寸前(CNN)

(CNN) 英南極調査所(BAS)は、南極で地球温暖化の影響により、米コネチカット州とほぼ同じ1万4500平方キロメートルのウィルキンス棚氷が崩壊の危機にさらされている、と発表した。

米コロラド大学(コロラド州ボールダー)にある国立雪氷データセンターの教授は先月28日、米航空宇宙局(NASA)の衛星写真でウィルキンス棚氷の一部が崩れているのを発見し、BASに通報した。南極では夏の終わりのこの時期、こうした現象が最もひんぱんに見られるが、同日の午前と午後に撮影された写真を比較して崩壊が確認されたのは驚くべきことだという。

BASは通報を受けて、ウィルキンス棚氷の調査を実施した。BASのウェブサイトによると、棚氷の面積は10年前から6%前後縮小したが、教授が指摘した部分を含め、今月8日からさらに570平方キロメートルが失われた。これによって幅が細い棚氷の一部分が、残りの大部分を新たな崩壊から守る形になっている。

関係者は、棚氷の崩壊がこれほど早く進行することを予想していなかったと述べ、今後数日間から数週間の間に棚氷の運命が判明するだろうとしている。