地球温暖化支援へ官民でリサイクル形成
西日本新聞 2008年4月25日 04:21
市を挙げて地球温暖化防止策に取り組もうと、久留米市は市民と協同でユニークなエコ活動を始める。市民が生ごみリサイクルなど、できるエコ活動を市に申告して「会員」となり、その会員証を協賛する店舗で提示すると、代金の割引や特典サービスなどを受けられる仕組みを作る。環境省も「全国でも珍しい取り組み」と話している。
同市環境部の計画では、市民が比較的簡単に取り組めるエコ活動として▽マイバッグ▽マイはし▽生ごみリサイクル▽車使用の抑制▽詰め替え製品の使用‐などを例示。できそうな取り組みを市民に選んでもらい、会員となる。
取り組みに賛同する事業者や店も募集する。参加するメリットとして、市が事業を宣伝するパンフレットやチラシ、ホームページで企業や店の情報を掲載することを考えている。
7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)では、地球規模での温暖化対策が主要テーマになることなどから、同市環境部は「市民の関心が高まる好機」と約390万円を予算化。本年度内に計画を具体化させ、会員や協賛企業、店舗の募集を始める。
エコ活動に特典を付ける試みは官民で広がっている。
大手コンビニ・ローソンは北海道内で4月からレジ袋を受け取らない客に自社の特典ポイントを追加している。北九州市では家庭の生ごみを指定所に持ち込んでポイントをためると、市指定ごみ袋などと交換できるようにしている。
環境省地球温暖化対策課は「温暖化防止は、一人一人ができることから始めることが大切だ。久留米市規模の自治体が地域全域で温暖化防止策に取り組む意義は大きい」としている。
=2008/04/25付 西日本新聞朝刊=